知っておきたい家庭用蓄電池の「寿命」について
蓄電池の導入を検討されている方は出来るだけ長い寿命で効果的に使用したいと考えますよね。
今回は蓄電池の寿命についてご紹介いたします。
蓄電池の種類や製造販売メーカーよって違いがあるのはもちろんですが、使用する環境、状況や保守環境も寿命、耐用年数に影響があるものなのでしっかり理解しておくことが必要です。
蓄電池の寿命の単位について
「蓄電池の仕組みとは?どうやって電気を貯めることができるのか」の回でもご紹介しましたが、蓄電池にはリチウムイオン電池やニッケル水素電池など様々な種類が存在しており、その寿命は主にサイクル回数によって表されます。
1サイクルは充電量が全くない0%の状態から100%まで充電し、さらにその充電した電気を0%になるまで放電する一連の流れの事をいいます。この充電から放電までのサイクルを繰り返す事が可能な回数によって寿命が計られています。
また、バックアップ用電源など特定の条件のもとで放電するものは、サイクル回数ではなく使用期間で寿命を表すのが一般的です。
それでは電池の種類別の特性を詳しくご紹介しましょう。
※引用元 経済産業省 蓄電池戦略プロジェクトチーム 平成24年7月発行
■リチウムイオン電池
サイクル回数は3,500回、使用期間の目安は6~10年です。
製造販売メーカーが公表するリサイクル回数に関しては数字に開きがあり、使用期間としては10年~15年ほどが想定されます。
使用する状況と充放電によっては著しい寿命の劣化の恐れもあので、保証の条件をしっかり確認しておきましょう。
■ニッケル水素電池
サイクル回数2,000回、使用期間は5~7年程が想定されます。
蓄電池の中では寿命が短く、さらには外的な要因による寿命の劣化も受けやすい電池と言えます。高温環境での使用を避けるなど、目安の寿命をキープするよう適切な使用を心がけましょう。
■鉛蓄電池
サイクル回数は3150回、使用期間の目安は17年です。
通常、蓄電池の寿命はサイクル回数で計られる事から充電と放電の回数が劣化に関わってきます。しかし鉛蓄電池に限っては充放電の回数が劣化に影響を与えません。
一方で過放電に弱く、著しい性能の劣化のおそれがあるため、寿命を維持するためにも過放電を行わない事、電気使用後は早めに充電することに気をつけましょう。
以上、それぞれの蓄電池の寿命についてご説明しました。
半永久的に使用できる蓄電池は存在せず、寿命を過ぎたものは蓄電容量が減少し続け、かならずいつかは電池交換が必要になります。
蓄電池の寿命を表す数値はあくまでも目安です。メーカーが勧める使用条件の元、適切に運行し電池の寿命に対する備えについても考えおきましょう。
蓄電池の導入に関して、ご相談を受け付けております!お気軽にご相談ください。